【基礎編①〜⑩】で、株とは何か、株価はどう決まるか、株の買い方、決算書の読み方、ローソク足の見方、配当と株主優待、PER・PBR、日経平均・TOPIX、分散投資、投資信託・ETFについて学んできました。
投資について調べていると、必ずと言っていいほど出会う、こんな言葉があります。
「リスク」と「リターン」
「リスクが高いけどリターンも大きい」「リスクを抑えると、リターンも控えめになる」
こういう表現、聞いたことはありませんか?
今日は、投資を考えるうえで欠かせない、この2つの言葉の関係を、じっくり学んでいきましょう!

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「リターン」ってどんな意味?
リターンとは、投資によって得られる成果、つまり「どれくらい増えたか(あるいは減ったか)」のことです。
【基礎編⑥】で学んだ「配当」や、株価が上がったときの値上がり益なども、すべてリターンの一部です。
「リターンが大きい」というのは、「大きく増える可能性がある」ということを意味します。
「リスク」ってどんな意味?
投資の世界での「リスク」は、日常会話で使う「危険」という意味と、少しニュアンスが違います。
投資の世界でのリスクとは、「結果が、どれくらいブレる可能性があるか」という意味で使われます。
具体的に考えてみましょう。
- A商品
1年後、必ず103万円になることが決まっている(100万円が3万円増える) - B商品
1年後、150万円になるかもしれないし、70万円になってしまうかもしれない(結果が読めない)
A商品は結果が確定していて、ブレがありません。これを「リスクがない(無リスク)」と表現します。
B商品は、大きく増えるかもしれないし、大きく減ってしまうかもしれません。この「結果の振れ幅の大きさ」のことを、「リスクが高い」と表現するのです。
リスクが高い=必ず損をする、という意味ではありません。「良い方にも悪い方にも、大きく振れる可能性がある」という意味だという点を、しっかり押さえておきましょう。
なぜ「リスク」と「リターン」は、セットで語られるの?
投資の世界には、こんな大切な関係があります。
一般的に、リターンが大きい可能性がある投資ほど、リスクも高くなりやすい。逆に、リスクが低い投資ほど、期待できるリターンも小さくなりやすい。
これを「リスクとリターンは表裏一体(ひょうりいったい)」と表現することがあります。
なぜ、こういう関係になるのでしょうか?
一つの考え方として、こんな理由があります。
もし「リスクがほとんどないのに、ものすごく大きなリターンが期待できる投資」があったとしたら、どうなるでしょうか?
みんなが「それなら私も」と、こぞってその投資にお金を出そうとするはずです。すると、その投資はあっという間に人気になり、値段が上がってしまいます。値段が上がれば、これから投資する人にとっての「割安さ」は薄れ、期待できるリターンも小さくなっていきます。
つまり、「リスクが低いのにリターンが非常に大きい」という状態は、多くの人がその機会に気づいて動いた結果、長くは続きにくい、という考え方です。結果として、市場全体では、リスクとリターンがある程度釣り合うような状態に近づいていきやすい、とされています。
いろいろな資産を「リスクとリターン」で比べてみよう
投資の対象になる資産には、いろいろな種類があります。それぞれ、リスクとリターンの大きさに違いがあります。
比較的リスクが低いとされるもの
たとえば、国にお金を貸して利息を受け取る「国債」などは、株式と比べると、値動きが比較的おだやかだとされることが多いです。その代わり、期待できるリターンも、株式ほど大きくないことが一般的です。
比較的リスクが高いとされるもの
株式は、国債などと比べると値動きが大きくなりやすく、リスクが高いとされます。その代わり、うまくいけば、大きなリターンを得られる可能性もあります。
どちらが「正解」ということではなく、リスクとリターンのバランスが違うという点が大切なポイントです。
リスクをおさえるための、これまで学んだ知恵
ここで、これまでの基礎編で学んできたことを振り返ってみましょう。実は、すでにリスクとの付き合い方について、いくつかのヒントを学んできています。
【基礎編⑨】で学んだ「分散投資」は、まさにこのリスクとの付き合い方の一つでした。1つの会社に集中するのではなく、複数の会社に分けることで、「結果の振れ幅」をおさえようとする考え方でしたね。
【基礎編⑩】で学んだ「投資信託・ETF」も、多くの会社にまとめて分散投資できる仕組みとして、リスクをおさえる助けになる道具でした。
このように、「リスクをゼロにする」ことは難しくても、「リスクを自分がある程度受け入れられる範囲におさえる」ための工夫は、いろいろと存在するのです。
「自分がどれくらいのリスクを取れるか」を考える
投資をするうえで大切なのは、「自分は、どれくらいの振れ幅なら受け止められるか」を、自分自身で考えることです。
たとえば、こんな視点があります。
「みんなが儲かっていると聞いたから」という理由だけで、自分にとって振れ幅が大きすぎる投資に飛び込んでしまうと、想定外の値下がりが起きたときに、大きな不安を抱えることになりかねません。
リターンの大きさだけに注目するのではなく、「その裏側にあるリスクの大きさも、自分は受け止められるか」を、あわせて考える習慣が大切です。
今日学んだことを整理しよう
一般的に、リターンが大きい可能性がある投資ほど、リスクも高くなりやすい
↓
「リスクを抑える工夫」も同時に大切
分散投資・投資信託やETF → リスクをおさえるための、これまで学んだ道具
今日学んだ言葉のまとめ
| 言葉 | 意味 |
|---|---|
| リターン | 投資によって得られる成果。どれくらい増えた(減った)か |
| リスク | 投資の結果が、どれくらいブレる可能性があるかということ |
| 表裏一体 | 2つのものが、切り離せない関係にあること |
「リスクが高い」と聞くと、「危ないから避けるべき」と思ってしまいがちですが、投資の世界では、「結果の振れ幅が大きい」という意味で使われる言葉です。
大切なのは、リスクを完全になくそうとすることではなく、「リスクとリターンのバランスを理解したうえで、自分に合った付き合い方を考えること」です。
次に「この投資は儲かるらしい」という話を聞いたとき、「じゃあ、リスクはどれくらいあるんだろう?」と、あわせて考える癖をつけてみてください。リスクとリターン、両方をセットで見る視点が、投資家としての判断力を育ててくれます。
【基礎編】シリーズ、次回もお楽しみに!
- 本記事における個別銘柄や投資に関する記載は、あくまで情報提供のみを目的としたものであり、特定の株式の売買や投資を推奨・勧誘するものではありません。また、将来の投資成果等を示唆・保証するものではありません。実際の投資にあたっての最終決定は、ご自身の判断と責任において行っていただきますようお願いいたします。
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