【基礎編①〜⑤】で、株とは何か、株価はどう決まるか、株の買い方、決算書の読み方、ローソク足の見方を学んできました。
これまでは「株価が上がったら儲かる」という視点が中心でしたが、実は株には、株価が上がらなくても嬉しいことがある、もう一つの魅力があります。
今日のテーマは、「配当(はいとう)」と「株主優待(かぶぬしゆうたい)」です。
「株を持っているだけで、お金やモノがもらえる」
そんな仕組みについて、一緒に学んでいきましょう!

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「配当」ってどんなもの?
【基礎編①】で少しだけ触れましたが、あらためて整理しましょう。
配当とは、会社が事業で得た利益の一部を、株主に分けるお金のことです。
パン屋さんの例で考えてみましょう。
あなたがパン屋さんに1万円を出資して、株主になったとします。1年後、パン屋さんが繁盛して、たくさんの利益が出ました。
パン屋さんの経営者は考えます。「この利益、全部を新しいお店を出すための費用に使ってもいいけど、お金を出してくれた株主のみんなにも、少し分けよう」
そこで、株主一人ひとりに、持っている株の数に応じて、利益の一部が配られます。これが配当です。
配当は、多くの会社で年に1回、または2回支払われます。
「配当利回り」という便利な数字
配当について調べていると、「配当利回り(はいとうりまわり)」という言葉によく出会います。
これは、「今の株価に対して、配当がどれくらいの割合でもらえるか」を示す数字です。計算式はこうです。
配当利回り(%)= 1年間の配当金 ÷ 株価 × 100
たとえば、株価が1,000円の会社が、1年間で30円の配当を出す場合、
30円 ÷ 1,000円 × 100 = 3%
配当利回りは3%ということになります。
この数字が高いほど、「株価に対して、たくさんの配当がもらえる」ということになります。
「株主優待」って?日本ならではの仕組み
もう一つ、日本の株式市場には、海外にはあまり見られない、独特で面白い仕組みがあります。それが「株主優待」です。
株主優待とは、会社が株主に対して、お金ではなく、自社の商品やサービス、割引券などを贈る制度のことです。
たとえば、こんな例があります。
- 食品メーカーの株を持っていると、その会社の商品の詰め合わせがもらえる
- 外食チェーンの株を持っていると、お店で使える食事券がもらえる
- 鉄道会社の株を持っていると、乗車券の割引券がもらえる
株主優待は、法律で決められた義務ではなく、それぞれの会社が独自に決めている、任意(にんい)の制度です。すべての会社が実施しているわけではありません。
なぜ会社は「株主優待」をやるの?
会社にとって、株主優待には、こんなメリットがあります。
① 個人投資家に、株を長く持ってもらいやすくなる
「優待がもらえるなら、この株を持ち続けよう」と考える個人投資家が増えます。長く株を持ってくれる株主が多いと、会社にとって株価が安定しやすくなります。
② 自社の商品やサービスを、実際に体験してもらえる
食品メーカーが自社製品を優待として送ることで、株主に「こんなに美味しい商品を作っているんだ」と実感してもらえます。これが、さらにその会社のファンになってもらうきっかけにもなります。
③ 個人投資家の注目を集めやすくなる
「優待がもらえる株」として話題になることで、その会社への関心が高まり、新しく株を買ってくれる人が増える効果も期待できます。
配当と株主優待、両方もらえることもある
会社によっては、配当と株主優待の両方を出しているところもあります。
「お金(配当)」と「モノ・サービス(優待)」の両方を受け取れるということで、こういった会社の株は、個人投資家からとても人気があります。
ただし、大切な注意点があります。配当も優待も、会社の業績次第で減ったり、なくなったりすることがあるということです。
会社の利益が大きく減ってしまったときは、「今年は配当を出すのを控えよう」という判断をすることもあります。これを「減配(げんぱい)」、配当を完全にやめてしまうことを「無配(むはい)」と言います。
「配当」と「株価の値上がり」2つの儲け方
株式投資には、大きく分けて2つの「儲け方」があります。
① キャピタルゲイン
株価が上がったときに株を売って得る利益のことです。「安く買って、高く売る」ことで儲ける方法です。
② インカムゲイン
株を持ち続けることで、配当という形で継続的に得られる利益のことです。株価がすぐに大きく上がらなくても、配当を受け取り続けることで、じわじわと利益を積み重ねていく方法です。
投資家によって、「株価の値上がりを狙う」キャピタルゲインを重視する人もいれば、「安定した配当を受け取り続ける」インカムゲインを重視する人もいます。どちらが正解というわけではなく、投資家それぞれの考え方によって、重視するポイントが違うのです。
今日学んだことを整理しよう
会社が利益を出す → 利益の一部を株主に還元する方法が2つある
- 配当
利益の一部を「お金」として株主に分ける - 株主優待
自社の商品・サービスを株主に贈る(任意の制度)
今日学んだ言葉のまとめ
| 言葉 | 意味 |
|---|---|
| 配当 | 会社が利益の一部を、株主にお金として分けること |
| 配当利回り | 株価に対して、配当がどれくらいの割合でもらえるかを示す数字 |
| 株主優待 | 会社が株主に、自社の商品やサービス、割引券などを贈る、日本独自の制度 |
| キャピタルゲイン | 株価が上がったときに株を売って得る利益 |
| インカムゲイン | 株を持ち続けることで、配当などを通じて得られる利益 |
株を持つということは、「値上がりを期待する」だけでなく、「配当や優待を受け取りながら、長く付き合っていく」という楽しみ方もあります。
次にニュースで「配当利回り〇%」「株主優待」という言葉を見たとき、「この会社は、株主にどんな形で還元しているんだろう?」と考えてみてください。会社ごとの個性が、こんなところにも表れています。
【基礎編】シリーズ、次回もお楽しみに!
- 本記事における個別銘柄や投資に関する記載は、あくまで情報提供のみを目的としたものであり、特定の株式の売買や投資を推奨・勧誘するものではありません。また、将来の投資成果等を示唆・保証するものではありません。実際の投資にあたっての最終決定は、ご自身の判断と責任において行っていただきますようお願いいたします。
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