【基礎編⑥】配当と株主優待って何?「株を持っているだけでもらえるもの」の仕組み

【基礎編①〜⑤】で、株とは何か、株価はどう決まるか、株の買い方、決算書の読み方、ローソク足の見方を学んできました。

これまでは「株価が上がったら儲かる」という視点が中心でしたが、実は株には、株価が上がらなくても嬉しいことがある、もう一つの魅力があります。

今日のテーマは、「配当(はいとう)」「株主優待(かぶぬしゆうたい)」です。

「株を持っているだけで、お金やモノがもらえる」

そんな仕組みについて、一緒に学んでいきましょう!

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「配当」ってどんなもの?

【基礎編①】で少しだけ触れましたが、あらためて整理しましょう。

配当とは、会社が事業で得た利益の一部を、株主に分けるお金のことです。

パン屋さんの例で考えてみましょう。

あなたがパン屋さんに1万円を出資して、株主になったとします。1年後、パン屋さんが繁盛して、たくさんの利益が出ました。

パン屋さんの経営者は考えます。「この利益、全部を新しいお店を出すための費用に使ってもいいけど、お金を出してくれた株主のみんなにも、少し分けよう」

そこで、株主一人ひとりに、持っている株の数に応じて、利益の一部が配られます。これが配当です。

配当は、多くの会社で年に1回、または2回支払われます。

「配当利回り」という便利な数字

配当について調べていると、「配当利回り(はいとうりまわり)」という言葉によく出会います。

これは、「今の株価に対して、配当がどれくらいの割合でもらえるか」を示す数字です。計算式はこうです。

配当利回り(%)= 1年間の配当金 ÷ 株価 × 100

たとえば、株価が1,000円の会社が、1年間で30円の配当を出す場合、

30円 ÷ 1,000円 × 100 = 3%

配当利回りは3%ということになります。

この数字が高いほど、「株価に対して、たくさんの配当がもらえる」ということになります。

「株主優待」って?日本ならではの仕組み

もう一つ、日本の株式市場には、海外にはあまり見られない、独特で面白い仕組みがあります。それが「株主優待」です。

株主優待とは、会社が株主に対して、お金ではなく、自社の商品やサービス、割引券などを贈る制度のことです。

たとえば、こんな例があります。

  • 食品メーカーの株を持っていると、その会社の商品の詰め合わせがもらえる
  • 外食チェーンの株を持っていると、お店で使える食事券がもらえる
  • 鉄道会社の株を持っていると、乗車券の割引券がもらえる

株主優待は、法律で決められた義務ではなく、それぞれの会社が独自に決めている、任意(にんい)の制度です。すべての会社が実施しているわけではありません。

なぜ会社は「株主優待」をやるの?

会社にとって、株主優待には、こんなメリットがあります。

① 個人投資家に、株を長く持ってもらいやすくなる

「優待がもらえるなら、この株を持ち続けよう」と考える個人投資家が増えます。長く株を持ってくれる株主が多いと、会社にとって株価が安定しやすくなります。

② 自社の商品やサービスを、実際に体験してもらえる

食品メーカーが自社製品を優待として送ることで、株主に「こんなに美味しい商品を作っているんだ」と実感してもらえます。これが、さらにその会社のファンになってもらうきっかけにもなります。

③ 個人投資家の注目を集めやすくなる

「優待がもらえる株」として話題になることで、その会社への関心が高まり、新しく株を買ってくれる人が増える効果も期待できます。

配当と株主優待、両方もらえることもある

会社によっては、配当と株主優待の両方を出しているところもあります。

「お金(配当)」と「モノ・サービス(優待)」の両方を受け取れるということで、こういった会社の株は、個人投資家からとても人気があります。

ただし、大切な注意点があります。配当も優待も、会社の業績次第で減ったり、なくなったりすることがあるということです。

会社の利益が大きく減ってしまったときは、「今年は配当を出すのを控えよう」という判断をすることもあります。これを「減配(げんぱい)」、配当を完全にやめてしまうことを「無配(むはい)」と言います。

「配当」と「株価の値上がり」2つの儲け方

株式投資には、大きく分けて2つの「儲け方」があります。

① キャピタルゲイン

株価が上がったときに株を売って得る利益のことです。「安く買って、高く売る」ことで儲ける方法です。

② インカムゲイン

株を持ち続けることで、配当という形で継続的に得られる利益のことです。株価がすぐに大きく上がらなくても、配当を受け取り続けることで、じわじわと利益を積み重ねていく方法です。

投資家によって、「株価の値上がりを狙う」キャピタルゲインを重視する人もいれば、「安定した配当を受け取り続ける」インカムゲインを重視する人もいます。どちらが正解というわけではなく、投資家それぞれの考え方によって、重視するポイントが違うのです。

今日学んだことを整理しよう

会社が利益を出す → 利益の一部を株主に還元する方法が2つある

  1. 配当
    利益の一部を「お金」として株主に分ける
  2. 株主優待
    自社の商品・サービスを株主に贈る(任意の制度)
  • 株価の値上がりで得られる利益
    → キャピタルゲイン
  • 株を持ち続けることで得られる利益
    → インカムゲイン

今日学んだ言葉のまとめ

言葉意味
配当会社が利益の一部を、株主にお金として分けること
配当利回り株価に対して、配当がどれくらいの割合でもらえるかを示す数字
株主優待会社が株主に、自社の商品やサービス、割引券などを贈る、日本独自の制度
キャピタルゲイン株価が上がったときに株を売って得る利益
インカムゲイン株を持ち続けることで、配当などを通じて得られる利益

株を持つということは、「値上がりを期待する」だけでなく、「配当や優待を受け取りながら、長く付き合っていく」という楽しみ方もあります。

次にニュースで「配当利回り〇%」「株主優待」という言葉を見たとき、「この会社は、株主にどんな形で還元しているんだろう?」と考えてみてください。会社ごとの個性が、こんなところにも表れています。

【基礎編】シリーズ、次回もお楽しみに!


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