【基礎編①〜⑧】で、株とは何か、株価はどう決まるか、株の買い方、決算書の読み方、ローソク足の見方、配当と株主優待、PER・PBR、日経平均・TOPIXについて学んできました。
投資の世界には、昔からよく使われる、こんな有名な格言があります。
「卵は一つのカゴに盛るな」
今日は、この言葉が表す「分散投資(ぶんさんとうし)」という、投資でとても大切な考え方を学んでいきましょう!

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「卵は一つのカゴに盛るな」ってどういう意味?
まず、この格言のたとえ話を、じっくり考えてみましょう。
あなたが、10個の卵を持っているとします。この卵を、1つの大きなカゴに全部入れて運ぶとしたら、どうなるでしょうか?
もし、運んでいる途中でそのカゴを落としてしまったら…10個の卵が、全部割れてしまいます。
でも、もし10個の卵を、2個ずつ、5つの別々のカゴに分けて運んでいたらどうでしょう?1つのカゴを落としてしまっても、割れるのは2個だけ。残りの8個は無事です。
「卵=投資したお金」に、「カゴ=投資先」に置き換えたのが、投資の世界の格言です。
1つの会社にだけ、すべてのお金を投資してしまうと、その会社に何かあったとき、大きな損失を受けてしまう。だから、投資先を分けておこう。
これが「分散投資」の基本的な考え方です。
なぜ、1つの会社だけに集中するのは危険なの?
【基礎編②】で学んだ通り、株価は需要と供給によって、日々変動します。会社の業績や、世の中のさまざまな出来事によって、株価は上がることもあれば、下がることもあります。
もし、自分の持っているお金をすべて1つの会社の株に投資していて、その会社に予想外の悪いニュースが起きたら…株価が大きく下がり、資産全体が大きなダメージを受けてしまいます。
でも、複数の会社に分けて投資していれば、1つの会社の株価が下がっても、他の会社の株価が同じように下がるとは限りません。全体としての値動きが、比較的おだやかになりやすいのです。
分散投資には、いくつかの「分け方」がある
分散投資と一言でいっても、実はいろいろな分け方があります。代表的なものを、3つ紹介します。
① 会社を分ける(銘柄の分散)
一番シンプルな分散方法です。1つの会社だけでなく、複数の会社の株を持つことです。
たとえば、食品を作る会社・自動車を作る会社・銀行など、業種の違う会社に分けて投資することで、ある業種全体に悪いニュースがあったときの影響を、和らげることができます。
② 時間を分ける(時間の分散)
一度にまとめて投資するのではなく、買うタイミングを複数回に分けるという考え方です。
たとえば、毎月同じ金額をコツコツ買い続けるという方法があります。株価が高いときには少ししか買えず、株価が安いときにはたくさん買えることになるため、「一度に、一番高いタイミングで全部買ってしまった」というリスクを減らすことができます。
③ 資産の種類を分ける(資産の分散)
株だけでなく、債券(国や会社にお金を貸して利息を受け取る仕組み)や、不動産など、値動きの性質が違う、いろいろな種類の資産に分けて持つという考え方もあります。
分散投資の「良いところ」と「気をつけたいところ」
分散投資には、大きなメリットがある一方、知っておきたい注意点もあります。
良いところ:リスクをおさえられる
一番のメリットは、【基礎編②】で学んだような「株価の急激な変動」による影響を、和らげられることです。1つの会社に集中するよりも、資産全体が大きく傷つきにくくなります。
気をつけたいところ:大きく増える可能性も抑えられる
ここが大切なポイントです。分散投資は、「大きく減るリスク」を抑えられる代わりに、「大きく増える可能性」も、ある程度抑えられるという側面があります。
もし、1つの会社に集中して投資して、その会社の株価が大きく上がったら、大きな利益を得られます。でも、複数の会社に分散していると、その1社の値上がりの影響は、資産全体から見ると小さくなります。
つまり分散投資は、「一発大きく当てる」ことよりも、「大きな失敗をしにくくする」ことを重視した考え方だと言えます。
「なぜ分散するのか」を自分の言葉で考えてみよう
分散投資が大切だと言われる理由を、改めて整理してみましょう。
未来に何が起こるかは、誰にも正確には分かりません。どんなにしっかり調べて選んだ会社でも、予想外の出来事によって、株価が大きく動いてしまうことはあります。
「絶対に大丈夫」と言い切れる投資先は存在しません。だからこそ、「もし予想が外れても、大きなダメージにならないようにしておく」という考え方が、長く投資を続けていく上で、とても大切になるのです。
今日学んだことを整理しよう
1つの会社(カゴ)だけに集中する
↓
その会社に何かあったとき、大きな損失を受けるリスクがある
複数の会社(カゴ)に分けて投資する
↓
1つがダメになっても、資産全体への影響をおさえられる
- 銘柄の分散(複数の会社に分ける)
- 時間の分散(買うタイミングを分ける)
- 資産の分散(株以外の資産にも分ける)
今日学んだ言葉のまとめ
| 言葉 | 意味 |
|---|---|
| 分散投資 | 投資先を複数に分けることで、リスクをおさえる考え方 |
| 銘柄の分散 | 複数の会社の株に分けて投資すること |
| 時間の分散 | 一度にまとめてではなく、買うタイミングを複数回に分けること |
| 資産の分散 | 株だけでなく、値動きの性質が違う複数の種類の資産に分けて持つこと |
「卵は一つのカゴに盛るな」
この格言は、100年以上前から投資の世界で語り継がれてきた、とてもシンプルで、とても大切な知恵です。
次に「投資」という言葉を聞いたとき、「1つに集中する」のではなく、「いくつかに分けておく」という視点も、ぜひ思い出してみてください。未来は誰にも分からないからこそ、備えておくことが、長く付き合っていくための知恵になります。
【基礎編】シリーズ、次回もお楽しみに!
- 本記事における個別銘柄や投資に関する記載は、あくまで情報提供のみを目的としたものであり、特定の株式の売買や投資を推奨・勧誘するものではありません。また、将来の投資成果等を示唆・保証するものではありません。実際の投資にあたっての最終決定は、ご自身の判断と責任において行っていただきますようお願いいたします。
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