【基礎編⑧】日経平均って何?たくさんの会社をまとめて見る「株価指数」の仕組み

【基礎編①〜⑦】で、株とは何か株価はどう決まるか株の買い方決算書の読み方ローソク足の見方配当と株主優待PER・PBRについて学んできました。

これまでは「1つの会社」に注目して、株の仕組みを学んできましたね。

今日は少し視点を変えて、こんな疑問に答えていきます。

「日経平均って、いったい何を表しているの?」

ニュースで毎日のように聞く「日経平均株価」。これは、1つの会社の株価ではありません。今日は、たくさんの会社をまとめて見る「株価指数(かぶかしすう)」という仕組みを学んでいきましょう!

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「1つの会社」だけ見ていても、分からないことがある

【基礎編②】で、株価は「需要と供給」によって決まる、という話をしました。ある会社の株価が上がったり下がったりするのは、その会社に関するニュースや、業績が理由になることが多いです。

でも、投資家はこんなことも知りたいと思っています。

「日本の株式市場全体は、今、元気なのか、それとも元気がないのか」

1つの会社の株価だけを見ていても、市場全体の雰囲気までは分かりません。そこで登場するのが、「株価指数」という仕組みです。

「株価指数」ってどんなもの?

株価指数とは、たくさんの会社の株価をまとめて計算し、一つの数字にした指標のことです。

たとえるなら、こんなイメージです。

学校でクラス全員のテストの点数を、1人ずつバラバラに見るのではなく、「クラス全体の平均点」として一つの数字にまとめることがありますよね。

株価指数も同じです。たくさんの会社の株価を、ある方法でまとめて計算することで、「市場全体は今、調子が良いのか悪いのか」を、一つの数字でパッと確認できるようにしているのです。

日本には、いくつかの代表的な株価指数があります。今日は、その中でも特によく使われる2つを紹介します。

「日経平均株価」ってどんな指数?

日経平均株価は、日本を代表する225社の株価をもとに計算される、日本で最も有名な株価指数です。

日本経済新聞社が選んだ225社が対象になっており、「日経225」と呼ばれることもあります。

日経平均には、大切な特徴があります。それは、「株価が高い会社ほど、指数への影響力が大きくなる」という計算方法を採用していることです。

たとえば、株価が1万円の会社と、株価が1,000円の会社では、同じ「1%の値上がり」でも、株価が高い会社の方が、日経平均全体を動かす力が大きくなります。

このように、株価がとても高い会社のことを「値がさ株(ねがさかぶ)」と呼びます。値がさ株の値動きが、日経平均全体を大きく左右することがある、というのが、日経平均の一つの特徴です。

「TOPIX」ってどんな指数?

もう一つの代表的な指数が、TOPIX(トピックス)、正式には「東証株価指数」と呼ばれるものです。

TOPIXは、東京証券取引所に上場している、日経平均よりもさらに多くの会社をまとめて計算する指数です。

TOPIXの計算方法には、日経平均と違う特徴があります。それは、「会社の規模(時価総額)に応じて、指数への影響力が決まる」という方法です。

株式会社の価値は、株価×発行されている株の数(時価総額)で表すことができます。TOPIXでは、この時価総額が大きい会社ほど、指数への影響力が大きくなります。

日経平均とTOPIX、何が違うの?

2つの指数の違いを整理しましょう。

日経平均株価TOPIX
対象の会社数225社もっと多くの会社
何を重視するか株価の高さ(値がさ株)会社の規模(時価総額)
別名日経225東証株価指数

普段は、この2つの指数はだいたい同じような方向に動くことが多いです。でも、時には「日経平均は上がったのに、TOPIXは下がった」というような、違う動きをすることもあります。

これは、株価がとても高い一部の会社(値がさ株)だけが大きく動いたときに起こりやすい現象です。日経平均は、そういった一部の会社の影響を強く受けやすい一方、TOPIXは、もっと幅広い会社の動きを反映しているため、市場全体の実感により近い動きをすることがあります。

なぜ2つも指数があるの?1つでいいんじゃない?

「日経平均だけあれば十分では?」と思うかもしれません。でも、2つの指数を見比べることには、こんな意味があります。

日経平均だけを見ていると…

一部の株価が高い会社の動きに、指数全体が引っ張られやすいという特徴があります。「日経平均が大きく動いた」というニュースを見ても、それが「市場全体に広がる動きなのか」「一部の会社だけの動きなのか」は、日経平均だけでは分かりにくいことがあります。

TOPIXも一緒に見ることで…

より多くの会社の状況を反映した数字と比較できるため、「本当に市場全体が動いているのか」を確認する手がかりになります。

2つの指数を組み合わせて見ることで、市場の動きを、より立体的に理解することができるのです。

株価指数は、何に使われているの?

株価指数には、こんな使われ方があります。

① 市場全体の調子を知るための「体温計」として

「今日は日経平均が上がった、下がった」というニュースを通じて、多くの人が市場全体の雰囲気を知ることができます。

② 投資信託などの運用の目安として

たくさんの人からお金を集めて運用する「投資信託」の中には、「日経平均やTOPIXと同じような値動きを目指す」という方針で運用されているものもあります。こうした指数は、運用がうまくいっているかどうかを判断する、一つの基準にもなっています。

今日学んだことを整理しよう

1つの会社の株価だけでは、市場全体の様子は分からない

たくさんの会社の株価をまとめて計算する「株価指数」が作られた

  1. 日経平均株価
    225社が対象。株価が高い会社(値がさ株)の影響が大きい
  2. TOPIX
    もっと多くの会社が対象。会社の規模(時価総額)の影響が大きい

2つを見比べることで、市場の動きをより深く理解できる

今日学んだ言葉のまとめ

言葉意味
株価指数たくさんの会社の株価をまとめて計算した、一つの指標
日経平均株価日本を代表する225社の株価をもとに計算される株価指数
TOPIX(東証株価指数)東証に上場する多くの会社を、時価総額に応じて計算する株価指数
値がさ株1株あたりの株価が高く、日経平均への影響力が大きい銘柄

「日経平均」も「TOPIX」も、1つの会社ではなく、たくさんの会社をまとめて見るための「大きなモノサシ」です。

次にニュースで「日経平均が〇〇円動いた」という話を聞いたとき、「じゃあTOPIXはどうだったんだろう?」と、あわせて確認してみてください。2つの指数を見比べることで、市場全体の姿が、より正確に見えてくるようになりますよ。

【基礎編】シリーズ、次回もお楽しみに!


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