【基礎編①〜⑦】で、株とは何か、株価はどう決まるか、株の買い方、決算書の読み方、ローソク足の見方、配当と株主優待、PER・PBRについて学んできました。
これまでは「1つの会社」に注目して、株の仕組みを学んできましたね。
今日は少し視点を変えて、こんな疑問に答えていきます。
「日経平均って、いったい何を表しているの?」
ニュースで毎日のように聞く「日経平均株価」。これは、1つの会社の株価ではありません。今日は、たくさんの会社をまとめて見る「株価指数(かぶかしすう)」という仕組みを学んでいきましょう!

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「1つの会社」だけ見ていても、分からないことがある
【基礎編②】で、株価は「需要と供給」によって決まる、という話をしました。ある会社の株価が上がったり下がったりするのは、その会社に関するニュースや、業績が理由になることが多いです。
でも、投資家はこんなことも知りたいと思っています。
「日本の株式市場全体は、今、元気なのか、それとも元気がないのか」
1つの会社の株価だけを見ていても、市場全体の雰囲気までは分かりません。そこで登場するのが、「株価指数」という仕組みです。
「株価指数」ってどんなもの?
株価指数とは、たくさんの会社の株価をまとめて計算し、一つの数字にした指標のことです。
たとえるなら、こんなイメージです。
学校でクラス全員のテストの点数を、1人ずつバラバラに見るのではなく、「クラス全体の平均点」として一つの数字にまとめることがありますよね。
株価指数も同じです。たくさんの会社の株価を、ある方法でまとめて計算することで、「市場全体は今、調子が良いのか悪いのか」を、一つの数字でパッと確認できるようにしているのです。
日本には、いくつかの代表的な株価指数があります。今日は、その中でも特によく使われる2つを紹介します。
「日経平均株価」ってどんな指数?
日経平均株価は、日本を代表する225社の株価をもとに計算される、日本で最も有名な株価指数です。
日本経済新聞社が選んだ225社が対象になっており、「日経225」と呼ばれることもあります。
日経平均には、大切な特徴があります。それは、「株価が高い会社ほど、指数への影響力が大きくなる」という計算方法を採用していることです。
たとえば、株価が1万円の会社と、株価が1,000円の会社では、同じ「1%の値上がり」でも、株価が高い会社の方が、日経平均全体を動かす力が大きくなります。
このように、株価がとても高い会社のことを「値がさ株(ねがさかぶ)」と呼びます。値がさ株の値動きが、日経平均全体を大きく左右することがある、というのが、日経平均の一つの特徴です。
「TOPIX」ってどんな指数?
もう一つの代表的な指数が、TOPIX(トピックス)、正式には「東証株価指数」と呼ばれるものです。
TOPIXは、東京証券取引所に上場している、日経平均よりもさらに多くの会社をまとめて計算する指数です。
TOPIXの計算方法には、日経平均と違う特徴があります。それは、「会社の規模(時価総額)に応じて、指数への影響力が決まる」という方法です。
株式会社の価値は、株価×発行されている株の数(時価総額)で表すことができます。TOPIXでは、この時価総額が大きい会社ほど、指数への影響力が大きくなります。
日経平均とTOPIX、何が違うの?
2つの指数の違いを整理しましょう。
| 日経平均株価 | TOPIX | |
|---|---|---|
| 対象の会社数 | 225社 | もっと多くの会社 |
| 何を重視するか | 株価の高さ(値がさ株) | 会社の規模(時価総額) |
| 別名 | 日経225 | 東証株価指数 |
普段は、この2つの指数はだいたい同じような方向に動くことが多いです。でも、時には「日経平均は上がったのに、TOPIXは下がった」というような、違う動きをすることもあります。
これは、株価がとても高い一部の会社(値がさ株)だけが大きく動いたときに起こりやすい現象です。日経平均は、そういった一部の会社の影響を強く受けやすい一方、TOPIXは、もっと幅広い会社の動きを反映しているため、市場全体の実感により近い動きをすることがあります。
なぜ2つも指数があるの?1つでいいんじゃない?
「日経平均だけあれば十分では?」と思うかもしれません。でも、2つの指数を見比べることには、こんな意味があります。
日経平均だけを見ていると…
一部の株価が高い会社の動きに、指数全体が引っ張られやすいという特徴があります。「日経平均が大きく動いた」というニュースを見ても、それが「市場全体に広がる動きなのか」「一部の会社だけの動きなのか」は、日経平均だけでは分かりにくいことがあります。
TOPIXも一緒に見ることで…
より多くの会社の状況を反映した数字と比較できるため、「本当に市場全体が動いているのか」を確認する手がかりになります。
2つの指数を組み合わせて見ることで、市場の動きを、より立体的に理解することができるのです。
株価指数は、何に使われているの?
株価指数には、こんな使われ方があります。
① 市場全体の調子を知るための「体温計」として
「今日は日経平均が上がった、下がった」というニュースを通じて、多くの人が市場全体の雰囲気を知ることができます。
② 投資信託などの運用の目安として
たくさんの人からお金を集めて運用する「投資信託」の中には、「日経平均やTOPIXと同じような値動きを目指す」という方針で運用されているものもあります。こうした指数は、運用がうまくいっているかどうかを判断する、一つの基準にもなっています。
今日学んだことを整理しよう
1つの会社の株価だけでは、市場全体の様子は分からない
たくさんの会社の株価をまとめて計算する「株価指数」が作られた
- 日経平均株価
225社が対象。株価が高い会社(値がさ株)の影響が大きい - TOPIX
もっと多くの会社が対象。会社の規模(時価総額)の影響が大きい
2つを見比べることで、市場の動きをより深く理解できる
今日学んだ言葉のまとめ
| 言葉 | 意味 |
|---|---|
| 株価指数 | たくさんの会社の株価をまとめて計算した、一つの指標 |
| 日経平均株価 | 日本を代表する225社の株価をもとに計算される株価指数 |
| TOPIX(東証株価指数) | 東証に上場する多くの会社を、時価総額に応じて計算する株価指数 |
| 値がさ株 | 1株あたりの株価が高く、日経平均への影響力が大きい銘柄 |
「日経平均」も「TOPIX」も、1つの会社ではなく、たくさんの会社をまとめて見るための「大きなモノサシ」です。
次にニュースで「日経平均が〇〇円動いた」という話を聞いたとき、「じゃあTOPIXはどうだったんだろう?」と、あわせて確認してみてください。2つの指数を見比べることで、市場全体の姿が、より正確に見えてくるようになりますよ。
【基礎編】シリーズ、次回もお楽しみに!
- 本記事における個別銘柄や投資に関する記載は、あくまで情報提供のみを目的としたものであり、特定の株式の売買や投資を推奨・勧誘するものではありません。また、将来の投資成果等を示唆・保証するものではありません。実際の投資にあたっての最終決定は、ご自身の判断と責任において行っていただきますようお願いいたします。
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