先週(7月17日)のカブサー記事を読んでくれた人は覚えていますか?
日経平均が過去3番目の大暴落で4000円以上下がり、キオクシアが最高値の半値以下になった、というお話でした。
「大変なことになった!」とドキドキした人も多かったかもしれません。
でも連休明けの7月21日、こんなことが起きました。
日経平均株価が前の週末より2091円上がり、66,232円で取引を終えました。(+3.26%)
しかも、先週ストップ安まで売られたキオクシアは今日なんと値上がり率1位の+17.18%!
「え、先週あんなに大暴落したのに、なんで今日はこんなに上がってるの?」
今日はこの「なんで?」を一緒に考えながら、暴落の後に必ず起きることを学んでいきましょう。

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「自律反発」って何?
今日のキーワードは「自律反発(じりつはんぱつ)」です。
「自律」とは「自分で動く」という意味。「反発」とは「反対方向に跳ね返る」という意味です。
つまり自律反発とは、「特別な良いニュースがなくても、下がりすぎた反動で自然に上がってくること」を指します。
イメージは「バネ」です。
バネを手で押さえつけると、どんどん縮んでいきます。でも、手を離した瞬間に「ビョーン!」と跳ね返りますよね。
株価も同じです。売りが続いて「押さえつけられた」状態が続くと、やがて「買い戻し」という跳ね返りが来ます。これが自律反発です。
なぜ今日、自律反発が起きたの?
今日の反発には3つの理由がありました。
理由① 下がりすぎたので「安い!」と思った投資家が買った
先週の1週間で日経平均は4416円(過去最大の週間下落幅)も下がりました。
これだけ大きく下がると、「さすがに下がりすぎだ。本来の価値より安くなっている。今が買い時かもしれない」と考える投資家が出てきます。
これを「押し目買い(おしめがい)」といいます。いったん下がった(押した)ところで買うことです。
「安くなったから買う」という行動が積み重なると、売りより買いが多くなって株価が上がります。
理由② アメリカの半導体株が反発した
日本が三連休(7月18〜20日)だった間、アメリカの市場で半導体関連の株が反発していました。
特に、半導体の株価指数として有名な「フィラデルフィア半導体株指数(SOX指数)」が4営業日ぶりに上昇。マイクロン・テクノロジーが2%上昇するなど、先週売られた半導体関連に見直し買いが入りました。
「アメリカで半導体株が戻ってきた!」というニュースが、日本の投資家の気持ちを楽にしてくれたのです。
理由③ 韓国の株も反発した
先日、「韓国でサーキットブレーカーが発動した」という記事を書きましたね。今日の韓国市場(KOSPI)も反発しており、それが日本の投資家にとっても「ようやく落ち着いてきたかな」という安心感をもたらしました。
隣の市場が安定すると、日本市場も落ち着きやすくなります。
今日の値動きを追ってみよう
| 時間 | 日経平均 | 状況 |
|---|---|---|
| 寄り付き(9時) | 64,544円(+402円) | 反発スタート |
| 前場中盤 | 65,000円台を回復 | じわじわ上昇 |
| 午前終値 | 65,255円(+1,114円) | 一時1500円超高も |
| 後場 | さらに上げ幅拡大 | 1700〜1800円高に |
| 大引け(終値) | 66,232円(+2,091円) | +3.26% |
午前は1114円高でしたが、午後にさらに買いが続いて最終的に2091円高まで上げ幅が拡大しました。

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キオクシアは今日+17.18%で値上がり率1位!
先週ストップ安になったキオクシアが、今日は+17.18%で東証プライム市場の値上がり率1位になりました。
「まるでシーソーみたいだ」と思いませんか?
これもバネのたとえで説明できます。あれだけ急激に売られたということは、それだけ「跳ね返る力」も大きかったということです。
ただし、今日の反発は「先週の暴落の問題が全部解決した」という意味ではありません。中国CXMTのIPO問題も、特許裁判の問題も、まだ続いています。
今日は「下がりすぎた反動で買われた」だけなのか、「問題が解決して本格的に回復している」のか。それを見極めるのが投資家の目線です。
「自律反発」は「本物の回復」とは違う
ここが今日の一番大切なポイントです。
自律反発は「バネが跳ね返る」現象です。一時的に上がっても、そのあとまた下がる「二番底(にばんぞこ)」が来ることもあります。
今日の反発が本物の回復への入口なのか、一時的な揺り戻しなのか。それを判断するためのポイントが3つあります。
①「なぜ先週下がったのか」の問題が解決されたかどうか
先週の暴落の原因(中国CXMTのIPO観測、特許裁判の賠償判決)は、今日の時点ではまだ解決していません。問題が続いているなら、いつまた売りが来てもおかしくありません。
②「出来高」が増えているかどうか
出来高(できだか)とは、その日に売買された株の数のことです。本物の回復局面では、たくさんの人が「これからは上がる」と確信して買いに来るため出来高が増える傾向があります。今日の東証プライムの売買代金は10兆9,219億円と増加しており、多くの投資家が動いたことが分かります。
③「決算」で業績が確認されるかどうか
カブサーの暴落記事で書いた通り、キオクシアの次の決算発表は7月31日に予定されています。そこで好業績が確認されれば、「やっぱり会社は強い、今回の暴落は行き過ぎだった」という評価につながります。
「暴落」と「反発」のセットが教えてくれること
今回の暴落と反発を通じて、投資家として大切な教訓があります。
カブサーで何度も学んできた通り、「焦らず、冷静に、理由を確認してから動く」
これが投資家の基本です。
今日の面白い対比!先週ストップ高のサイゼリヤが今日は下落
もう一つ、面白い動きがあります。
先週、値上がり率1位でストップ高だったサイゼリヤが、今日は-4.21%と下落しています。
理由はシンプル。今日は半導体株が急反発して「リスクオン(積極的に投資しよう)」という空気になったため、先週の暴落で買われた「安全な会社(ディフェンシブ株)」が売られたのです。
「半導体株が売られる日はサイゼリヤが上がり、半導体株が買われる日はサイゼリヤが下がる」
まるでシーソーのような動きが起きています。
今日学んだ言葉のまとめ
| 言葉 | 意味 |
|---|---|
| 自律反発 | 特別な良いニュースがなくても、下がりすぎた反動で自然に上がってくること |
| 押し目買い | いったん下がった(押した)ところで「安い!」と判断して買うこと |
| 二番底 | 反発した後、再び安値をつけること。自律反発の後に起きることがある |
| 出来高 | その日に売買された株の数。多いほど多くの投資家が動いた証拠 |
| リスクオン | 投資家が積極的にリスクを取って投資しようとする姿勢。相場が強い状態のこと |
「暴落」も「反発」も、どちらも株式市場では日常的に起きることです。
大切なのは、その動きに慌てて感情的に動くのではなく、「なぜ動いたのか」「これは一時的か、本物か」を冷静に考えること。
次の注目ポイントは7月31日のキオクシアの決算発表です。そこで本物の回復かどうかが明らかになりますよ!
- 本記事における個別銘柄や投資に関する記載は、あくまで情報提供のみを目的としたものであり、特定の株式の売買や投資を推奨・勧誘するものではありません。また、将来の投資成果等を示唆・保証するものではありません。実際の投資にあたっての最終決定は、ご自身の判断と責任において行っていただきますようお願いいたします。
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