半導体関連の株が売られ続けて、日経平均も元気がない今週(2026年7月末)。
そんな中、一つの会社の株価がぐんぐん上がり続けています。
カプコン(証券コード:9697)です。
7月29日、カプコンの株は4日連続で上昇し、年初来高値を更新しました。
きっかけは、前日(7月28日)に発表された決算です。
- 売上高:704億円(前の年より54.7%増)
- 営業利益:410億円(前の年より66.9%増)
- 純利益:291億円(前の年より69.2%増)
会社が事前に立てていた1年間の目標(通期営業利益予想830億円)に対して、たった3ヶ月(4〜6月)でその約半分をすでに達成してしまいました。
「なんでこんなにすごい決算になったの?」
今日はこの「なんで?」を、以前カブサーで紹介した任天堂の記事とも比べながら、一緒に考えていきましょう!

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カプコンってどんな会社?
カプコンは「バイオハザード」「モンスターハンター」「デビルメイクライ」「ストリートファイター」など、世界的な人気シリーズを数多く持つ、日本のゲーム会社です。
みなさんの中にも、これらのシリーズをプレイしたことがある人や、名前を聞いたことがある人が多いのではないでしょうか。
好決算の理由① 新作『プラグマタ』が大ヒット
今回の決算で一番の主役になったのが、2026年4月17日に発売された新作ゲーム『プラグマタ』です。
これは「完全新規IP」つまり、今まで存在しなかった、まったく新しいオリジナルのゲームです。SF(サイエンス・フィクション)の世界観を舞台にした、アクションアドベンチャーゲームです。
このプラグマタが、発売直後から爆発的な勢いで売れ続けました。発売2日で100万本、16日間で200万本を突破し、決算発表があった7月末の時点では世界250万本に達していました。カプコンの担当者も「想定より速いペースだ」とコメントしており、今後300万本以上の販売を目指すとしています。
新しいオリジナルのゲームが、これだけ短期間でヒットするのは簡単なことではありません。「完全に新しいゲームでも、しっかり当たれば大きな利益を生み出す」ということを証明した形です。
好決算の理由②「リピートタイトル」の強さ
もう一つの大きな理由が、「リピートタイトル」の販売好調です。
リピートタイトルとは、発売から時間がたった過去の人気ゲームのことです。カプコンの第1四半期に売れたゲーム全体(2381万本)のうち、なんと2126万本がこのリピートタイトルでした。
「バイオハザード」シリーズなどは、発売から何年もたった今でも、世界中でコンスタントに売れ続けています。
新作が当たると同時に、過去の名作もしっかり稼ぎ続ける。この「両輪」がそろっていることが、カプコンの決算を強くしている理由です。
気になる質問!「Switch2の値上げ」の影響は?
「Nintendo Switch 2」が2026年5月25日に値上げされましたが、その値上げによって、ゲームソフト全体の売れ行きが落ち込むのではないか、という心配もありました。
今回のカプコンの決算発表の記者会見で、まさにこの点について質問がありました。カプコンの嶋内義和執行役員はこう答えています。
「(Switch2値上げの)販売影響が出ている状況ではない」
つまり、任天堂の値上げがあっても、カプコンのゲームソフトの売れ行きには目立った影響が出ていない、ということです。
これは投資家にとって、大切な情報です。「ハードが値上げされても、良いソフトはちゃんと売れる」ということが、実際のデータで裏付けられたことになるからです。

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任天堂とカプコン、対照的な展開
ここで、任天堂とカプコンを比べてみましょう。
| 任天堂 | カプコン | |
|---|---|---|
| 直近の話題 | Switch2の値上げ | 新作『プラグマタ』のヒット |
| 株価の動き | 下落(値上げによる販売減少懸念) | 4連騰・年初来高値 |
| 投資家の見方 | 「値上げで売れ行きが落ちるかも」という不安 | 「新作+リピート販売」という好材料 |
同じゲーム業界の会社でも、注目されているニュースの中身によって、株価の動きは全く違うものになります。
「ゲーム業界」とひとくくりにするのではなく、「この会社は何が理由で株価が動いているのか」を一社ずつ丁寧に見ることが、投資家にとって大切な視点です。
暴落相場の中の「個別株の強さ」
もう一つ、大切な視点があります。
今週は日経平均が続落し、半導体関連株を中心に厳しい相場が続いています。
でも、こういうときこそ「市場全体」と「個別の会社」を分けて見ることが大切です。
日経平均という「全体の平均」が下がっていても、良い決算を出した会社は、その中でもしっかり評価されて株価が上がることがあります。カブサーのブロンコビリー記事でも、良い決算を出した会社が個別に評価される様子を見てきましたね。
「相場全体が悪いから、全部の株が下がる」わけではない。
これも投資の大切な学びです。
投資家目線で見る、カプコンの強さ
カプコンの決算から、投資家として学べるポイントを整理しましょう。
①「新作」と「過去の名作」の両輪を持っている
新しいヒット作を生み出す力と、過去のシリーズを長く売り続ける力、両方を持っていることが、安定した収益につながっています。
②「コンセンサス(市場の事前予想)」を大きく上回った
カプコンの営業利益は、証券会社が事前に予想していた金額(約288億円)を大きく上回る410億円でした。予想を上回ることは、株価にとってプラスの材料になりやすいです。
③ 経営陣がリスクにきちんと答えている
Switch2値上げの影響について聞かれたとき、正直に「影響は出ていない」と答えたことも、投資家からの信頼につながります。
今日学んだ言葉のまとめ
| 言葉 | 意味 |
|---|---|
| 完全新規IP | 今まで存在しなかった、まったく新しいオリジナルの作品 |
| リピートタイトル | 発売から時間がたった、過去の人気作品 |
| コンセンサス | 証券会社などが事前に予想していた業績の平均的な見込み |
半導体株が売られる暗いニュースが続く中でも、良いゲームを作り、しっかり売り上げた会社は、ちゃんと評価される。これがカプコンの決算が教えてくれたことです。
次に好きなゲームで遊ぶとき、「このゲームを作っている会社は、今どんな決算を出しているんだろう?」と気にしてみてください。ゲームの楽しさの裏側に、投資家が注目する会社の物語が隠れています!
- 本記事における個別銘柄や投資に関する記載は、あくまで情報提供のみを目的としたものであり、特定の株式の売買や投資を推奨・勧誘するものではありません。また、将来の投資成果等を示唆・保証するものではありません。実際の投資にあたっての最終決定は、ご自身の判断と責任において行っていただきますようお願いいたします。
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