【投資家目線で読む】外国人が今年上半期に日本株を10兆円も買った!なぜ世界のお金が日本に集まっているの?

突然ですが、質問です。

みなさんのまわりに、外国から来た観光客を見かけることが増えていませんか?

実は今、「外国人が日本に来る」という現象は、観光だけではなく、お金の世界でも起きています。

2026年1月から6月の半年間で、外国の投資家が日本の株を10兆円以上買い越しました。「買い越し」とは、買った金額が売った金額を上回ったということです。

10兆円……どのくらいの金額かというと、あの東京ディズニーランド(建設費:約1,800億円)を約55個も作れるくらいです。それだけの金額が、たった半年間で日本の株式市場に流れ込んできたのです。

今日は「なぜ世界のお金が日本に集まっているのか」を、一緒に考えていきましょう!

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そもそも「外国人投資家」って誰のこと?

「外国人投資家」と聞くと、どんな人を想像しますか?

外国に住んでいる個人の方もいますが、実際に大きなお金を動かしているのは主に機関投資家(きかんとうしか)と呼ばれる存在です。機関投資家とは、大量のお金をまとめて運用する会社のことで、年金基金(みなさんのおじいちゃん・おばあちゃんの老後のお金を運用している組織)や、大きな投資ファンド(たくさんの人からお金を集めて株などに投資する会社)などが代表的です。

こういった巨大な組織が「日本の株を買いたい」と動くと、市場にものすごい量のお金が流れ込みます。今回の10兆円超えは、まさにそういった動きが一斉に起きた結果です。

なぜ今、外国人は日本株を買いたがっているの?

理由はいくつかあります。

理由① 日本企業が「稼ぐ力」を取り戻してきた

少し前まで、日本の企業は「稼いでいるのに、株主(かぶぬし)にお金を返さない」と世界の投資家から批判されていました。株主とは、株を持っている人のことです。

それが最近、変わってきています。自社株買い(じしゃかぶがい:会社が自分の株を市場で買い戻して、株主に利益を還元する方法)や、配当金(はいとうきん)の増加など、「株主を大切にする姿勢」が日本企業の間で広がってきたのです。

外国人投資家からすると「日本の会社、以前より良くなってきた!」という評価に変わってきたということです。

理由② AI・半導体という「旬のテーマ」で日本が注目されている

カブサーでも何度も出てきたAI(人工知能)や半導体の話。世界中でAIへの投資が盛り上がっている中、日本には東京エレクトロンやキオクシアなど、AI関連の会社が豊富にあります。

UBS証券という外資系の証券会社の担当者は「投資のプロたちのお金が、ヘッジファンド(相場の動きを利用して利益を狙う大きな投資ファンド)などを通じて日本株に流れ込んでいる」と話しています。

理由③ 円安(えんやす)で「割安に見える」

円安とは、円の価値が下がって、1ドルで買える円が増える状態のことです。

たとえば1ドル=150円のとき、100ドル持っている外国人が日本株を買えるのは1万5000円分です。でも1ドル=160円になると、同じ100ドルで1万6000円分の日本株が買えます。

円安になると、外国人にとって日本株が「安く買える」状態になるのです。カブサーのドル建て記事でも学んだように、為替(かわせ)の動きは株の買いやすさに直接つながっています。

「新参組」が増えているのが今回の特徴

今回の10兆円買い越しで、もう一つ注目されているポイントがあります。

今まで日本株にあまり投資したことがなかった「新参組(しんざんぐみ)」の海外マネーが流れ込んでいることです。

これはどういう意味かというと、これまで日本に投資してきた「日本株の常連」だけでなく、今まで日本には見向きもしなかった海外の投資家が「日本って、実はいいかもしれない」と気づき始めているということです。

お店でたとえると、長年通っているお得意様だけでなく、全然知らなかった新しいお客さんが大量に来るようになった、というイメージです。

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外国人が日本株を買うと、どんな影響がある?

株価が上がりやすくなる

シンプルな話で、「買いたい人が増える→値段が上がる」という需要と供給の関係です。外国人投資家が大量に日本株を買うと、株価全体が押し上げられる効果があります。実際、日経平均株価は2026年に入ってから大きく上昇しており、外国人の買い越しはその大きな要因の一つになっています。

日本企業が「もっと良くなろう」と動く

外国人投資家は、投資先の会社に対してはっきり意見を言います。「もっと株主に利益を返してほしい」「経営をもっと効率的にしてほしい」という声が増えると、日本の会社もそれに応えようと変わっていきます。これを「モノ言う株主」効果と呼ぶこともあります。

でも「外国人が買っているから安心」ではない

ここで投資家として大切な視点を一つ。

外国人が大量に買うということは、その逆、つまり大量に売ることも起きます。

何か世界で大きな不安なニュースが出たとき、外国人投資家は一斉に「リスクを避けよう」と日本株を売ることがあります。これを「リスクオフ」と言います。

「外国人が買っている=ずっと上がる」ではなく、「外国人が大量に参加している分、下がるときも速くて大きくなりやすい」という両面を知っておくことが大切です。

今日学んだ言葉のまとめ

言葉意味
買い越し買った金額が売った金額を上回ること
機関投資家年金基金や投資ファンドなど、大量のお金をまとめて運用する会社
自社株買い会社が自分の株を市場で買い戻すこと。株主への利益の還元方法の一つ
配当金会社が稼いだお金の一部を株主に配ること
ヘッジファンド相場の動きを利用して短期的に利益を狙う大きな投資ファンド
円安円の価値が下がって、外国のお金で多くの円が買える状態
為替異なる国のお金を交換するときの比率のこと
リスクオフ不安なニュースが出たとき、投資家が株を売って安全な資産に逃げる動き

まとめ

世界のお金が日本に集まっている理由は、「日本企業が変わってきた」「AIという旬のテーマで日本が注目された」「円安で割安に見える」という3つが重なったからです。

外国人が日本株を10兆円買ったというニュースは、単なる数字の話ではありません。「世界の投資家が日本をどう見ているか」が、この数字には凝縮されています。

ニュースで「外国人が日本株を大量に買った(あるいは売った)」という話を見たとき、「なぜだろう?」と考える習慣が身につくと、投資家としての目線がどんどん磨かれていきますよ!


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