【業界研究編⑥】ゲーム業界ってどうなってるの?「ハード・ソフト・IP」で読み解く、任天堂・ソニー・カプコンの稼ぎ方

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みなさんは、どんなゲームで遊んでいますか?ゲーム機で遊ぶ人もいれば、スマホやパソコンで遊ぶ人もいると思います。

実は、ゲームは世界中で大きなお金が動いている巨大な産業です。2025年の世界のゲーム市場は約32.1兆円、日本国内だけでも約2.6兆円にのぼります。日本には、ゲームで遊ぶ人が約5,600万人もいるといわれています。

こうした「ゲームにまつわる仕事」をしている会社の集まりを、ゲーム業界と呼びます。今日は【業界研究編】第6回として、ゲーム業界の全体像を整理していきましょう。

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ゲームができるまで:3つの役割

ゲームが私たちの手に届くまでには、大きく分けて3つの役割があります。

  1. ハード(プラットフォーム)
    ゲームを遊ぶための「舞台」をつくる
  2. ソフト(開発・販売)
    舞台で遊ぶ「ゲーム」をつくって売る
  3. お店・配信
    ゲームを私たちに届ける

① ハード:ゲームを遊ぶための「舞台」

ゲーム機本体や、スマホのOS(iPhoneやAndroidなど)のことです。こうした舞台を提供する会社をプラットフォーマーと呼びます。

たとえるなら、映画館のような存在です。映画館がなければ映画は上映できませんよね。ゲーム機やスマホという舞台があるから、ゲームが遊べるのです。

② ソフト:舞台で遊ぶ「ゲーム」

ゲームそのものをつくる会社です。ここには、2つの役割があります。

  • デベロッパー(開発会社)
    ゲームの企画や開発をする
  • パブリッシャー(販売会社)
    宣伝や販売を担当し、売れ行きのリスクも引き受ける

大きなゲーム会社は、この両方を自社で行っていることが多いです。また、ハードの会社以外がつくるソフトは、ハードの会社とルール(ライセンス契約)を結んで、その舞台で販売されます。

③ お店・配信:ゲームを届ける

家電量販店やネット通販で売るパッケージ版に加えて、最近はインターネットで直接ダウンロードするタイプが広がっています。

日本の主なゲーム会社

会社名特徴代表的なゲームの例
任天堂ゲーム機(ハード)と自社ゲーム(ソフト)の両方を手がけるマリオ、ゼルダ
ソニーグループゲーム機「プレイステーション」を運営。音楽・映画なども展開プレイステーション向けのゲーム
カプコンソフトの開発・販売が中心。世界で売れるシリーズを持つモンスターハンター、バイオハザード
バンダイナムコホールディングスゲームに加え、玩具やアニメなども手がけるガンダム関連、鉄拳
スクウェア・エニックス・ホールディングス長く続く人気RPGシリーズを持つドラゴンクエスト、ファイナルファンタジー
コナミグループ、セガサミーホールディングスゲームのほかにも、複数の事業を展開―

ゲーム会社は、どうやって稼ぐの?

ゲーム会社の稼ぎ方は、時代とともに増えてきました。

  • ソフトを売る
    パッケージ版やダウンロード版を、1本ずつ売る
  • 追加で売る(DLC)
    ゲーム発売後に、新しいステージやキャラクターなどを追加で販売する
  • アイテム課金
    無料で遊べるゲームの中で、ほしいアイテムにお金を払ってもらう
  • 月額課金(サブスクリプション)
    毎月お金を払って、ゲームを遊び放題にする

ゲーム機(ハード)の会社は、ハード本体を売るだけでなく、その舞台で売れたソフトからも収益を得られるのが特徴です。

ゲーム業界の3つの特徴

特徴①「ヒットするか」で業績が大きく変わる

ゲームの開発には、長い時間とたくさんのお金がかかります。しかも、完成してみないと売れるかどうかが分かりません。大ヒットすれば大きな利益になる一方、期待外れだった場合は、開発にかけたお金が重くのしかかります。

これを避けるため、複数のゲーム機や配信サービスに同時に展開して、できるだけ多くの人に届けようとする会社も増えています。

特徴② ハードの「世代交代」で、業績が波のように変わる

ゲーム機は、数年ごとに新しい機種が発売されます。たとえば、任天堂の「Nintendo Switch 2」は2025年6月に発売され、世界累計の販売台数は約2,368万台に達しました(任天堂の2027年3月期第1四半期決算資料)。

発売直後は、ハードがたくさん売れて話題になりますが、時間がたつと買う人が一巡して、販売ペースが落ち着いてきます。実際に、2026年4〜6月期の本体の販売台数は382万台で、前年の同じ時期(582万台)より34.4%減りました。ただし、ソフトの販売本数は946万本で、前年の同じ時期より9.2%増えています。

ハードが普及すると、そのあとでソフトが売れていく、という流れも、ゲーム業界の特徴です。

特徴③「IP(知的財産)」が最大の財産

ゲームのキャラクターや物語など、人が考えた創作物の権利を知的財産(ちてきざいさん)、略してIP(アイピー)と呼びます。

人気のIPは、ゲームだけでなく、映画やアニメ、おもちゃ、グッズなど、いろいろな形で広がります。たとえば、任天堂は「ゼルダの伝説」の実写映画を2027年4月30日に公開すると発表しています。

ゲームで人気が出る

映画・アニメ・グッズなどに広がる

新しいファンが増える

またゲームを遊ぶ人が増える

こうして、一度育てたIPが、長く何度も稼ぐ力になっていくのです。

投資家目線で見ると、どんな意味があるの?

ゲーム会社の株を見るときは、次のようなポイントが注目されます。

  • 新作ゲームの発売やヒットの見通し
    新作が出ると、期待で株価が動くことがあります
  • ハードの販売状況
    新型ハードの売れ行きは、その後の業績の大きな手がかりになります
  • 海外での売れ行き
    世界中で売れる会社が多いため、海外の需要や為替(円とドルなどの交換レート)の影響を受けます
  • IPの広がり
    映画やグッズなど、ゲーム以外にどれだけ広げられているか

ゲーム会社は「ヒット次第で業績が大きく変わる」という面があるため、一つの新作ニュースだけで判断せず、シリーズ全体の強さや、複数のIPを持っているかどうかも見ておくと、会社の見え方が変わってきます。

今日学んだことを整理しよう

ゲーム業界の3つの役割
  1. ハード(プラットフォーム)
    舞台をつくる
  2. ソフト(デベロッパー・パブリッシャー)
    ゲームをつくって売る
  3. お店・配信
    ゲームを届ける
稼ぎ方
  • ソフトを売る
  • 追加コンテンツ(DLC)
  • アイテム課金
  • 月額課金
3つの特徴
  1. ヒットするかで業績が変わる
  2. ハードの世代交代で業績が波のように変わる
  3. IP(知的財産)が最大の財産

今日学んだ言葉のまとめ

言葉意味
プラットフォーマーゲーム機やスマホなど、ゲームを遊ぶ「舞台」を提供する会社
デベロッパーゲームの企画・開発をする会社
パブリッシャーゲームの宣伝・販売を担当し、売れ行きのリスクを引き受ける会社
DLCゲーム発売後に、追加で販売される新しいコンテンツ
アイテム課金無料のゲームの中で、ほしいアイテムにお金を払う仕組み
IP(知的財産)キャラクターや物語など、人が考えた創作物の権利

いつも遊んでいるゲームの裏側には、ハードをつくる会社、ソフトをつくる会社、そして世界中のファンを広げようとする会社があります。

自分が好きなゲームは、どの会社がつくっているのか、どんなハードで遊べるのか、映画やグッズにもなっているのか、調べてみてください。好きなゲームを入り口にすると、株式市場のニュースも、ぐっと身近に感じられますよ。

【業界研究編】シリーズ、次回もお楽しみに!


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