みなさんは、Nintendo Switch 2(ニンテンドースイッチ・ツー) を知っていますか?
2025年夏に発売されたばかりの任天堂の最新ゲーム機で、発売後あっという間に歴代最速ペースで1500万台以上が売れた、今まさに大人気の商品です。
でも、こんな不思議なことが起きています。
Switch2が爆発的に売れていた2025年8月、任天堂の株価は1株あたり約1万4795円という上場来高値を記録しました。それなのに、その後じわじわと下がり続け、2026年4月15日には8189円まで落ちてしまいました。
半年ちょっとで、なんと44%もの大幅下落!
「え、あんなに売れているのに、なんで?」
今日はこの「なんで?」を一緒に考えていきましょう。ここには、投資家として絶対に知っておきたい、株の超重要な法則が隠れています!

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まず「任天堂」ってどんな会社?
任天堂(証券コード:7974) は、マリオ・ポケモン・ゼルダの伝説など、世界中で愛されるゲームキャラクターを持つ日本を代表するゲーム会社です。
Nintendo SwitchシリーズやゲームソフトだけでなくIPビジネス(キャラクターの映画・グッズなど)でも稼いでおり、手元の現金は約1兆5000億円、借金ゼロという財務的にも超優良な会社です。
ではなぜ、そんな会社の株価が「売れているのに」下がったのでしょうか?
理由①「株価は未来への期待値で動く」という大原則
ここが今日の最大のポイントです。
株価は「今の業績」だけで決まるわけではありません。「これからどれくらい儲かりそうか」という期待値で動くのです。
少し難しいですが、こんなふうに考えてみてください。
あなたの大好きなパン屋さんが、来月に新商品を出すと発表したとします。「絶対売れる!」とみんなが期待して、発売前からお店の前に行列ができ始めました。
でも実際に発売したら「思ったより普通だった…」と感じた人が多く、行列はすぐに消えてしまいました。
株価も同じです。Switch2の発売前から「きっと大ヒットするはずだ!」という期待が膨らんで株価が上昇しました。そして実際に発売されて「確かに売れているけど、期待ほどではないかも…」という見方が広がり始めると、株価は下がり始めます。
投資の世界では「好材料出尽くし(こうざいりょうでつくし)」という言葉があります。良いニュースが出たときには、すでに株価に織り込み済みのことが多いのです。
理由②「Switch2を売るほど赤字になる」という衝撃の事実
「売れているのに下がる理由」として、もう一つ驚きの事実があります。
実はSwitch2のハード本体、日本での販売価格は4万9980円ですが、部品原価が約400ドル(約6万円)と言われています。
つまり日本では売れば売るほど赤字になる可能性があるのです!
「え、なんでそんな商品を作るの?」と思いますよね。
これがゲーム業界特有のビジネスモデルです。ゲーム機(ハード)は安めに売って普及させ、その後のゲームソフトの販売やオンラインサービスで長期間にわたって利益を回収するという仕組みです。
マクドナルドで例えると、ハンバーガーを原価割れで売って、飲み物やポテトで利益を回収するようなイメージです。
投資家たちはこの「ハードが売れているうちは利益が薄い」という状況を懸念し、株価を押し下げる要因になっています。

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理由③「中東の戦争がゲーム機の値段を上げる」という意外なつながり
さらにもう一つ、意外な理由があります。
Switch2には大量のメモリ(記憶装置)が使われています。このメモリの値段が今、世界中で急騰しているのです。
なぜかというと……
- AIの普及でデータセンターがメモリを大量に買い占めている
- 中東情勢の緊迫化でホルムズ海峡が封鎖され、原油価格が急騰
- 製造・輸送コストが上がり、あらゆる部品の価格が上昇
「中東の戦争がゲーム機のコストに影響する」
世界はこんなふうにつながっているんです。
カブサーのホルムズ海峡の記事でも学びましたが、地球の反対側の出来事が、自分たちの身近なゲーム機の値段にまで響いてくる。これが「グローバル経済」のリアルな姿です。
理由④「AIがゲームを作り始めた」という長期的な不安
もう一つ、投資家が気にしているのが生成AIの急速な進化です。
Googleなどが「AIが自動で3Dゲームを生成する技術」を発表しており、将来的にゲーム開発のコストが激減したり、ゲームそのものがAIに代替されたりするのではないかという懸念が広がっています。
任天堂のマリオやゼルダのような強力なキャラクター(IP)は簡単には真似できませんが、市場全体への不安が株価を押し下げる一因になっています。
投資家目線でまとめてみよう
今回の任天堂の株価下落を整理すると、こうなります。
| 理由 | 内容 |
|---|---|
| ① 期待の先取り | 発売前から「大ヒットする」と期待が先行、発売後は「出尽くし」 |
| ② ハードの原価割れ | 日本では売るほど赤字になる可能性、利益回収はソフトで |
| ③ メモリ価格高騰 | AI需要+中東情勢で部品コストが上昇 |
| ④ AIによる代替懸念 | 生成AIがゲーム業界を変えるかもという長期的不安 |
「売れているのに株価が下がる」は矛盾じゃない
今日のポイントをひとことでまとめると、こうです。
「株価は今ではなく、未来に向けた期待値で動く」
業績が良くても「思ったより良くなかった」「これからが不安」と感じる投資家が増えると、株価は下がることがあります。逆に、業績が悪くても「これからは改善する」と期待が高まれば株価は上がることもあります。
任天堂はマリオ映画の続編公開や、今後の大型ソフトのリリースなど、ポジティブな材料もたくさん残っています。4月下旬〜5月には2026年3月期の通期決算発表もあり、来期の見通しが示されれば株価が大きく動く可能性があります。
ゲームが好きなみなさんにとって、任天堂は一番身近に「投資家目線で観察できる会社」かもしれません。ぜひ決算発表のニュースにも注目してみてください!
- 本記事における個別銘柄や投資に関する記載は、あくまで情報提供のみを目的としたものであり、特定の株式の売買や投資を推奨・勧誘するものではありません。また、将来の投資成果等を示唆・保証するものではありません。実際の投資にあたっての最終決定は、ご自身の判断と責任において行っていただきますようお願いいたします。
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